知的財産権管理センター
よくある質問
Q1. ラボノートの意義を教えてください
A1. ラボノートには、以下のような意義があります。また、ラボノートには研究過程で生じるノウハウが記載されていますので、ラボノート自体も知的財産であると言えます。
- 研究結果の記録
- アイデアの整理
- 研究のプライオリティ(優先性)の証明
- 研究成果の帰属や寄与度の証明
- 発明者の特定
- 研究成果の捏造や改ざんの防止
Q2. どのような形式のラボノートを使用すれば良いですか?
A2. 研究活動から生じる知的財産を有効に保護するためには、ラボノートが適切に作成?管理されたものであることを証明する必要がありますので、以下の条件を満たすラボノートの使用が推奨されます。
- ページの通し番号がふられて差し替えができないもの
- 記入者による署名?日付欄があるもの
- 長期間の保存に耐える材質のもの
Q3. ラボノートの記載方法を教えてください
A3. ラボノートの証拠能力を確保するため、ラボノートの記載は以下の要領で行ってください。本学で配布しているラボノートには、表紙裏の見開きページ等に具体的な記載例が示されていますので、そちらも参照してください。
- 記載には、ボールペン等の内容の改変が難しく、長期保存に適したものを使用する
- 記録は研究?実験等を行った当日に行う
- ラボノートはページ番号順に使用し、余白部分には斜線を引く
- 第三者が追試できる程度に明確に記載し、略語や特別な単語には第三者がわかるような説明を記載する
- 誤記は取り消し線を引き、修正日?署名を記載する
- 後日訂正が必要な場合は、以前の記載を直接修正するのではなく、修正日のページに記載する
- 他者との議論の内容や他者から提供されたアイデアについても、事実とは分けて記載する
Q4. ラボノートの管理方法を教えてください
A4. ラボノートの証拠能力を高めるためには、適切な管理が重要です。本学では、各教室の所属長にラボノートの管理を委任していますが、以下の要領を参照して、適切な管理を行ってください。
- 保管期間は、特許等の出願があるものはその存続期間中(実用新案権は10年、特許権は20~30年)、それ以外は10年程度で廃棄が可能である
- ラボノートはノウハウ等が記載された秘密情報であるため、秘密保持の観点から、各教室の施錠された所定の場所で保管することが望ましい
- 教職員が異動する際も、秘密保持の観点から、ラボノートを教室に返還することが望ましい。この場合、異動する教職員はそのコピーを保持することが可能である