和歌山県立医科大学?篤志献体
お知らせ
【献体登録受付エリアの拡大について】
かねてより、医学教育のためのご献体にご協力いただいてまいりましたが、近年十分なご献体の確保が難しい状況となっております。つきましては365体育app6年4月1日より、献体登録受付エリアを従来の和歌山県内から拡げ、大阪府泉南地域(岸和田市?貝塚市?熊取町?泉佐野市?田尻町?泉南市?阪南市?岬町)の方々にも登録をお願いすることとなりました。みなさまのご理解ご協力をお願い申し上げます。 ※なお、献体登録受付エリアは毎年見直しを行う予定です。
和歌山県立医科大学?篤志献体事務局では、自らの死後、医学教育のために自身の体を提供すると決意した人の登録を生前に行っております。
献体とは
医学系大学における人体解剖学実習の教材として自分のご遺体を無条件?無報酬で提供することを献体といいます。「自らの死後、ご遺体を医学の教育と発展のために役立てたい」と志した人が、生前から献体したい大学等に登録しておき、亡くなられた時、ご遺族様あるいは関係者様がそのご意志に従ってご遺体を大学に提供することによって、はじめて献体が実行されます。
献体の意義と献体を用いた解剖について
献体を用いた人体解剖には、「系統解剖」と「臨床解剖」があります。
「系統解剖」は、正常解剖とも言いますが、医学生が人体の仕組み?構造を学ぶための解剖です。医学生は、医学の基礎となる人体の構造を、ただ知識としてではなく、実際にご遺体の血管?神経?筋肉?内臓等にふれて、自分の目と手で確かめながら習得します。また、それだけでなく、「医師になるために、自分の体を使って勉強してください」という願いを込めて献体してくださった方のご篤志や、ご遺族様のご厚意に対して、学生は感謝の気持ちと、その期待に応えなければならないという責任と自覚を養うことになります。
「臨床解剖(カダバートレーニング)」は、大学卒業後の医師が手術手技の修得および新しい手術手技や医療機器の研究開発を目的に行う解剖で、ご遺体を用いて手術の修練を行うものです。近年、医療技術の高度化や内視鏡などの医療機器の急速な進歩に伴い、医師は基本的な手術手技に加え、高度な手術手技を修得することが要求されています。献体を用いた手術技能レベルの向上や新しい手術手技や医療技術の開発により、より安全で高度な医療を多くの患者さんに提供できるようになります。このように、優れた医師の養成や新しい手術手技および医療技術の開発のために、ご遺体が必要となっています。
系統解剖と臨床解剖のまとめ
系統解剖 | 臨床解剖 | |
目的 | 人体構造の教育と研究 | 既存の手術手技の修得と新しい手術手技や医療機器の研究開発 |
解剖実施者 | 本学医学部学生(大学院生を含む) | 医師(学外の医師が参加する場合もあります) |
監督者と指導者 | 解剖学講座の教員 | 解剖学講座教員の監督の下、各臨床医学講座の指導医が指導 |
実施場所 | 系統解剖実習室 | 同左 |
ご遺体の管理 | 和歌山県立医科大学篤志献体事務局 | 同左 |
※一柱のご遺体に対し系統解剖または臨床解剖のどちらか一方が実施されます。 |
和歌山県立医科大学で献体登録をするためには
登録されるにあたっての条件
下記の1から7のすべてを満たしていることが必要となります。
- ご本人の意志で登録を希望されていること
- 原則、和歌山県内在住であること
- 6親等以内のご親族様1名以上が献体に同意されていること
- ご遺体を和歌山県内で受け取れること
- ご遺骨を引き取るご遺族様がおられること
- 感染症(新型コロナ肺炎、結核、肝炎、HIV、 MRSA感染症、梅毒、及びその他の重篤な感染症)の罹患歴やその疑いがないこと、関節リウマチなどで高度な関節の変形や人工関節など身体に欠損がないこと
- 献体登録者様がご逝去された際に上記6についての確認を行うために、本学の献体事務関係者が、亡くなられた病院やかかりつけの医師などに問い合わせを行うことについて同意できること
献体登録申し込みについて
まず、献体のしおりを下のリンクよりダウンロードして、よくお読みのうえ、ご家族様やご親族様にも十分にご説明ください。献体登録者様とご家族様やご親族様のご理解を十分に得られましたら、献体申込書(様式1)と献体登録同意書(様式2)のPDFファイルを下のリンクよりダウンロードしてご記入ください。 「献体申込書」と、「献体登録同意書」のご記入にあたり、ご本人様と同意者様のお名前の自署および捺印をお願いします。
PDFファイルのダウンロードまたはファイルの印刷ができない方には、大学の篤志献体事務局より説明文書及び必要書類を郵送させていただきますので、和歌山県立医科大学(073-447-2300)までご連絡ください。「篤志献体事務局」と告げていただければ、直接担当者が対応します。(受付時間:平日午前10時から午後5時)
申し込み時に、献体の目的を、系統解剖のみに同意するか、または、系統解剖と臨床解剖の両方に同意するかをお決めになり、献体申込書の上段囲みよりお選びください。系統解剖のみを希望することは可能ですが、臨床解剖のみを希望することはできません。献体の目的の変更はいつでもできます。電話で大学の献体担当者に御連絡下さい。また、系統解剖と臨床解剖の両方に登録をされた場合、どちらに使用させていただくかは本学にて決めさせていただくこととなりますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
献体登録証はお申し込み後1か月程度でお送りさせていただきます。ご登録後に住所や電話番号等を変更された場合や献体の目的を変更されたい場合は、新しい献体登録証をお送りいたしますのでご連絡ください。
献体の引取りをお断りする場合
献体登録をされていても、以下の場合はお引き取りできませんのであらかじめご了承ください。
- ご遺族様の中に献体にご承諾いただけない方がおられる場合
- 原則、ご遺体を和歌山県内で受け取れない場合
- ご遺骨の引き取りを確約していただけない場合
- 司法解剖や病理解剖が行われた場合
- 感染症(新型コロナ肺炎、結核、肝炎、HIV、 MRSA感染症、梅毒、及びその他の重篤な感染症)の罹患歴がある場合、及びその疑いがある場合
- 関節リウマチなどで高度な関節の変形がある場合、及び人工関節がある場合
- 人工呼吸器などで長期間の延命処置を受けた場合
- 重篤な脳血管障害(脳卒中など)で広汎な脳病変が予想される場合
- 癌転移?手術などで、広汎な臓器の病変?欠損がある場合
- 臓器提供をされた場合(臓器提供か献体のどちらかをご選択ください)
- 死後48時間以上経っており、臓器の腐敗が予想される場合
- 自殺、事故死、及び直接の死因が不明の場合
- ドライアイス等の保存処置なく、死後24時間以上経過した場合
- 本学のご遺体保管施設のスペースに空きがない場合
- ※上記事項の確認にあたり、亡くなられた病院やかかりつけの医師などに確認を取り、献体としての適否を検討するための時間を要しますのでご理解ください。
献体の手続きについて(詳しくはこちらをご覧ください)
献体登録者様がご逝去されましたら、和歌山県立医科大学篤志献体事務局(073-447-2300)までご連絡願います。電話交換手に「献体です」と告げていただければ、直接担当者が対応します(平日の午前10時から午後5時は、直接担当者が対応します。それ以外の時間帯は、後ほど担当者から折り返しお電話させていただきます)。ご献体のお引き取りをさせていただけるか、いただけないかを含め、今後の手続きについてご説明とご相談をさせていただきます。
下記の事柄について順次お尋ねいたします
※献体登録者様がお亡くなられた後、できるだけ早く防腐処理を施す必要があります。夏季および、葬儀等を行われる場合にはドライアイスをお使いいただき、ご遺体の温度が上がらないようお願いします。また、死後2日以内に引取りが可能となるようご配慮をお願いいたします。
※お迎えに上がる時間帯は午前9時から午後8時までの間でお願いいたします。それ以外の時間帯はご遺体を引き取ることができません。
- 献体される方の献体登録番号?氏名?住所
- 今後の連絡先(ご遺族代表者様、病院、施設、自宅等)
- 最期を看取っていただいた医師または病院の連絡先
(ご遺体が献体に適しているかの確認のため) - ご遺体のお迎えまでのご予定(葬儀等の有無、お引渡しの日時と場所)
ご遺体をお迎えに上がる手順は、一般には「病院やご自宅からすぐに大学へ移送」または「葬儀等の後に大学へ移送」になります。ご予定は決まり次第お知らせください。
下記のものをご用意していただくことになります。
- 死亡診断書のコピー1通 (感染症の検査結果を必ず記入)
- ご遺族代表者様の印鑑(認印可)
- 死体火埋葬許可証(市町村役場で死亡届を提出した際に受け取れます)
斎場は「和歌山市斎場」をご指定ください。なお、大学からの書類が必要となる市町村役場があります。その場合、大学の係員がご遺族様の手続きに同行させていただきます。詳しくはご連絡の際にご説明させていただきます。
その他
- ご遺族代表者様には系統解剖および臨床解剖について再度ご説明させていただきます。ご理解いただきましたら、「系統解剖」または「系統解剖および臨床解剖」を行うために必要な「解剖に関する死体引渡承諾書」と「解剖に関する遺族の承諾書」へのご署名とご捺印をお願いいたします。
- 大学にお引き取りさせていただいた後のご遺体との面会はお断りしておりますので、お迎えに上がる前に最後のお別れを済ませておいてください。また、ご遺髪、ご遺爪など必要なものは前もってお取り置きください。
- お迎えに上がる車は大学でご用意いたしますので、ご遺体の大学までの搬送につきましてはご遺族様側の経費負担はございません。ただし、それ以外の経費につきましては大学で負担いたしかねますのでご了承ください。なお、ご連絡いただきましても、配車の都合上ただちにお迎えに上がることができない場合がございますがご了承ください。
ご遺骨の返還について
お預かりいたしましたご遺体は、系統解剖あるいは臨床解剖のあと、一柱一柱丁重に和歌山市斎場にて火葬させていただきます。火葬の日時はご遺族代表者様にご連絡させていただきます。この時に分骨の有無、ご遺骨返還のご都合の良い日時等についてもお尋ねさせていただきます。なお、ご遺骨は原則、大学でのお引渡しとさせていただきますが、ご自宅へ持参させていただくことも可能です。献体された後、ご遺骨がご遺族様に返還されるまでの期間はおおよそ1~2年、長い場合は3年以上かかる場合もございますことをご了承ください。
慰霊祭について
毎年10月に大学で篤志解剖体慰霊祭を執り行っております。過去5年間に本学へ献体してくださった方々のご遺族代表者様宛に、毎年9月頃に大学よりご案内を郵送させていただきます。
よくあるご質問
Q1: | 献体登録者が亡くなったとき大学への連絡はどのようにしたらいいでしょうか |
A1: | 献体登録されている方がご逝去されましたら、和歌山県立医科大学(073-447-2300)までご連絡願います。電話交換手に「献体です」と告げていただければ、担当者が対応します(平日の午前10時から午後5時は、直接担当者が対応します。それ以外の時間帯は、後ほど担当者から折り返しお電話させていただきます)。 |
Q2: | 献体する場合でも、通夜?告別式はできますか? |
A2: | できます。通常、ご葬儀後に、ご遺体は出棺して火葬に向かうことになりますが、 献体される場合は、私共が出棺の時にご遺体をお預かりして本学にお連れさせていただきます。お引き取りまでの時間がかかりますので、ご遺体の保護のためにドライアイスをお使いいただき、ご遺体の温度が上がらないようお願いいたします。 |
Q3: | 献体後、ご遺体との対面はできますか? |
A3: | 大学にお引き取りさせていただいた後のご遺体との面会はお断りしておりますので、お迎えに上がる前に最後のお別れを済ませておいてください。また、ご遺髪、ご遺爪など必要なものは前もってお取り置きください。 |
Q4: | 臓器移植やアイバンクへの登録と同時に献体登録は可能ですか? |
A4: | 献体登録は可能ですが、臓器提供等をされた場合はお引き取りできませんので、ご了承願います。 |
Q5: | 献体に関してどのような負担がありますか? |
A5: | お迎えに上がる車は大学でご用意いたしますので、ご遺体の大学までの搬送につきましてはご遺族様側の経費負担はございません。ただし、それ以外の経費につきましては大学で負担いたしかねますのでご了承ください。なお、ご連絡いただきましても、配車の都合上ただちにお迎えに上がることができない場合もございますのでご了承ください。 |
Q6: | 遺体の引き取りは逝去後すぐに大学へ移送してもらえますか? |
A6: | お迎えに上がる時間帯は午前9時から午後8時までの間でお願いいたします。それ以外の時間帯の場合、病院の都合によっては ご遺体を一度ご自宅か葬儀場で安置する必要がございます。その場合に発生する移送費用は、大学では負担できませんのでご理解の程よろしくお願いいたします。 |
Q7: | 献体してから遺骨の返還までどの程度かかりますか? |
A7: | 献体された後、ご遺骨がご遺族様に返還されるまでの期間はおおよそ1~2年、長い場合は3年以上かかる場合もございますことをご了承ください。 |
Q8: | 献体の目的は変更できますか? |
A8: | 献体の目的を「系統解剖のみ」にするか、「系統解剖と臨床解剖の両方」にするかの変更はいつでも可能です。和歌山県立医科大学篤志献体事務局までご連絡いただければ変更の手続きをさせていただきます。 |
Q9: | 献体登録を取り消すことはできますか |
A9: | できます。お申し出により献体登録を取り消させていただきます。 |
Q10: | 献体登録者の個人情報はどのように管理されていますか |
A10: | 献体登録者の個人情報は、和歌山県立医科大学篤志献体事務局が責任を持って管理し、学生または臨床解剖の参加者が知ることはありません。 |
- 篤志献体事務局
- 〒641-8509
和歌山県和歌山市紀三井寺811-1
073-447-2300(代表) 電話交換手に篤志献体事務局とご指名ください。